「塾から帰るのが20時過ぎ。ごはんとお風呂と宿題を回したら、寝るのはいつも23時過ぎ……」——小5の後期、通塾日が増えるにつれて、こんな夜になっていませんか。
我が家も塾を併用する共働き家庭なので、この悩みは他人事ではありません。一時期は就寝がずるずると遅れ、朝の機嫌と計算の精度が目に見えて落ちた経験があります。そこから帰宅後のルーティンを組み直して、いまは「睡眠時間は受験勉強の土台であって、削る対象ではない」を家のルールにしています。
この記事では、公的ガイドラインが示す小学生の睡眠時間の目安、我が家の帰宅後タイムテーブル(通塾日/家庭学習日)、夜型化する3つの原因と対策、そして「睡眠を削らないために宿題をどう削るか」までを整理します。
結論はシンプルです。先に就寝時刻を固定して、そこから逆算で夜を設計する。勉強の残りで就寝が動く家から、就寝で勉強量が決まる家へ——この順番の入れ替えがすべてでした。
小5は何時間寝ればいい?公的ガイドの目安
まず土台になる数字から。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、小学生は9〜12時間の睡眠時間の確保が推奨されています(厚生労働省・こども版睡眠ガイド)。
朝6時30分に起きる子なら、9時間確保のリミットは21時30分就寝。現実の通塾生活でこれを毎日守るのはかなり難しい数字ですが、「守れない日があるから目標を下げる」ではなく、基準は基準として持っておくことが大事だと感じています。基準があるから、ズレたときに戻せるからです。
文部科学省も「早寝早起き朝ごはん」運動で、睡眠・朝食を含む生活リズムが子どもの学習の土台であることを長年発信しています(文部科学省「早寝早起き朝ごはん」)。朝ごはんについては「受験期を支える朝食の作り方」にも書いたとおり、我が家は「睡眠と朝食はセットの土台」と考えています。

我が家の帰宅後ルーティン|通塾日と家庭学習日
小5の我が家の実例です(学校・塾・ご家庭で前提は変わるので、あくまで「型」の参考に)。
通塾日(帰宅がおよそ20時台)
| 時刻 | やること |
|---|---|
| 〜20:30 | 帰宅。手洗いと同時に夕食(作り置きで即出せる状態に) |
| 20:30〜21:00 | 夕食。今日の授業の話を聞くのはここで |
| 21:00〜21:30 | お風呂→明日の準備 |
| 21:30〜22:00 | その日の復習はやらない(翌日に回す)。読書などクールダウン |
| 22:00 | 消灯 |
家庭学習日
| 時刻 | やること |
|---|---|
| 〜17:00 | 学校の宿題+計算などの毎日タスク |
| 17:00〜19:00 | 塾の宿題(優先順位の高いものから) |
| 19:00〜20:30 | 夕食・お風呂・自由時間 |
| 20:30〜21:15 | 残りの宿題 or 直し(ここで終わらなければ打ち切り) |
| 21:30〜22:00 | 消灯(通塾日より早め) |
ポイントは2つ。通塾日の夜に勉強を足さないこと(授業で頭は十分働いています)。そして「終わらなかったら打ち切り」を先に決めておくことです。
【親のホンネ】
以前は塾から帰った息子に『今日の復習だけやっちゃおう』と声をかけていました。1日フル回転した夜、息子の集中力が持つはずもなく。思い切って”塾の日の夜は勉強ゼロ”にしたら、翌朝の直しが驚くほど速くなって、夜に粘る意味のなさを痛感しました

夜型化する3つの原因と、我が家の対策
小5の秋に夜がずれる原因は、だいたい次の3つに集約されると感じています。
原因① 宿題の総量を夜で調整してしまう
「終わるまで寝ない」方式は、量が増える5年後期には必ず破綻します。対策は次のセクションで詳しく書きますが、一言でいえば「夜を延ばす」のではなく「やることを削る」です。
原因② 就寝直前まで画面がある
学習用も含めてタブレットやテレビが寝る直前まで続くと、寝つきに響くのは我が家でも体感どおりでした。我が家は「消灯60分前に画面終了」をルール化しています。画面時間の管理は「【中受】SAPIX家庭のゲーム動画ルール|桃鉄+スタサプの使い分け」で書いた総量管理と同じ枠で運用しています。
原因③ 親の生活が夜型
これがいちばん耳が痛い話で、親がリビングで遅くまで仕事やスマホをしていると、子どもの就寝も確実に遅れます。我が家は子どもの消灯までは「家全体を就寝モード」に倒し、親の残業はその後に回す形にしました。共働きにはきつい運用ですが、効果はてきめんでした。

睡眠を削らないために、宿題を削る
「全部やらせたい。でも寝かせたい」——この矛盾は、やらないことを親が決めることでしか解消できませんでした。
我が家の判断基準はシンプルで、毎日の基礎(計算など)と授業サイクルの復習を死守し、それ以外は状態を見て削る。削る判断の考え方は「SAPIXの宿題が回らない時の優先順位」に詳しくまとめましたが、睡眠の文脈で大事なのは順番です。
- まず就寝時刻を固定する(我が家は22時)
- 逆算して夜に使える勉強時間の上限が決まる
- 上限に入らない宿題は翌日に回すか、削る
- 削って影響が出るようなら、削る場所を変える(夜を延ばすのは最終手段ではなく禁じ手)
「今日中に終わらせる」を捨てて「今週で回す」に切り替えると、夜は驚くほど守れるようになりました。
【親のホンネ】
打ち切りを始めた最初の週は『終わってないのに寝ていいの?』と息子のほうが不安そうでした。でも1カ月もすると、朝の頭で解く直しのほうが速いと本人が体感で理解して、今では21時半を過ぎると自分から店じまいを始めます。習慣は子どもを裏切りませんでした
朝型への切り替えは「入試期から」でいい
睡眠の話をすると「朝5時起きで勉強させるべきか」という疑問も出てきます。我が家の考えは、小5のうちは朝型化より睡眠総量の確保が優先です。
- 早起きさせても就寝が変わらなければ、それはただの睡眠不足です
- 入試本番に合わせた朝型シフトは、6年生の秋冬からでも間に合うという考え方が一般的です
- いま朝にやるとすれば、計算や漢字など軽い毎日タスクを15分まで。「朝勉強した」という自信づけくらいの位置づけがちょうどいいと感じています

中受1周目の自問Q&A
Q1. どうしても22時までに宿題が終わらない日はどうするか?
我が家は「未完のまま消灯→翌朝か翌日に回す」で固定しています。例外を作ると就寝時刻はすぐ形骸化しました。テスト前日など特別な日をどうするかだけ、事前に家族で決めておくと迷いません。
Q2. 睡眠時間を削って勉強量を増やしたほうが成績は上がるのでは?
我が家の実感は逆でした。就寝が遅い時期ほど、翌日の計算ミスとぼんやりが増えて、勉強時間あたりの成果が落ちます。厚労省ガイドが小学生に9時間以上を推奨しているのは、成長だけでなく日中の集中の土台としての意味もあると受け止めています。
Q3. 塾のある日が遅すぎて9時間確保できない。あきらめるべきか?
通塾日だけで見ればやむを得ない日もあります。我が家は「週の平均で見る」ことにして、通塾日の翌日は特に消灯を守る、休日の朝は自然に起きるまで寝かせる、といった形で帳尻を合わせています。毎日満点ではなく、週で及第点を狙う考え方です。
Q4. 昼寝や仮眠は取らせていいか?
帰宅後にうとうとしてしまう日は、無理に起こして勉強させるより短時間で寝かせたほうが、結局その後がスムーズでした。ただし夕方に長く寝ると夜に響くので、我が家は「20分・ソファで・タイマー」を条件にしています。
Q5. 何時に起こすのがいいか?
登校時刻から逆算して、朝食をゆっくり食べられる時刻が基準だと考えています。我が家は6時30分起床・7時朝食。朝の詰め込み勉強のために早起きさせるより、朝食と排便と余裕——生活の土台を優先しています(朝食の整え方は別記事にまとめています)。
まとめ|就寝時刻を先に決めると、夜の全部が決まる
- 公的ガイドの目安は小学生9〜12時間。守れない日があっても基準として持ち続ける
- 就寝時刻を固定→逆算で夜を設計。勉強の残りで就寝を動かさない
- 通塾日の夜は勉強を足さない。復習は翌日の朝の頭で
- 夜型化の主因は「夜で調整する癖」「就寝前の画面」「親の夜型」の3つ
- 終わらない宿題は夜を延ばさず削る——削り方は宿題の優先順位の記事へ
生活リズムの立て直しは、GW明けのモチベ回復でも書いたとおり「睡眠が鍵」。夏休み明けのこの時期こそ、時間割より先に就寝時刻を決め直してみてください。
▶ 関連記事
【親のホンネ】
『寝かせてから、翌朝やらせる』に切り替えて以降、朝の30分で前夜の1時間分が片付くようになりました。睡眠は削って捻出するものではなく、投資して回収するもの——1周目の親として、いちばん確信を持って言えることのひとつです。最後までお読みいただき、ありがとうございました

